葬式

16/05/02

時効だが若干フェイク有り、*はフェイクと読んでくれ 

自分が幼稚園児の頃は今と違って
神社や寺の境内駐車場で周囲の子供たちが何十人も
年齢問わず遊んでいた時代だった。 
その中には知的障碍児童が少なからずいたけど、誰も差別や区別せず仲良く遊んだ。 

区画整理事業がまだ無い時代で
砂利道の細い道と間口の狭い家屋が軒を連ねて
町内の人のプライベートは筒抜けで身内の様な付き合いしてた時代だった。

遊びの集団の中に*おでん屋を細々とやっている知的障碍児餅の母子家庭がいた。 
(以下、知的障碍児=A君)

A君の母親は

「自分の息子と遊んでくれてありがと」

と売れ残りのおでんを神社に持ってくる優しい人間であった。

年が経ち、いつしか最年長は15才のくらいのA君だけになり
小学生連中と以前の様にビー玉とか隠れん坊して楽しい時間を過ごしていたが、
ある日の事、いつものように神社に行こうとしたら母親が

「A君と遊ぶな、今日はどこにも行くな」

と鬼の剣幕で外出を阻止した。 

子供の自分は意味が解らなかったが、そのまま数日経たある日。 
A君のお店に町内の人達が集まって中を覗いてた。
自分も気になって大人の間を掻い潜って 薄いガラス越しに見たら
A君母が汚い土間に土下座して大号泣してた。その前には怒鳴りつける町内の夫婦。

その足で帰宅し母に

「A君の母親が泣いとった」

と伝えたら、母が言うには

「A君が女の子を襲った、今度は二度目だ」

と。  

ガキだったから『襲った』の意味は叩く、蹴る、髪の毛引っ張った程度に想像し、
そんなの自分もやっとるわいと反発したが、母は怒り狂って

「遊ぶな」

の一点張りだった。
その日を境にA君の姿は神社や寺から消えた。 

一週間後、A君の葬儀が速やかに行われ
小さい*おでん屋の前に白黒の布が一日だけ人目を憚るように掛かっていた。 

後日、母から

「A君は間違って台所の床に置いてある猫いらずを食べて死んだって…」

と聞かされたが、

子供の自分でも

「(店に入ると台所まで丸見え)年中置いてある猫いらず食うバカいるのかよ!!」

と理解不能だったが

今なら理解できる…


821 :名無し\(^o^)/ ID:Kocu9/7Sa.net
今までにあった修羅場を語れ 28話目