黒い過去

16/06/21

時々夢に見る胸糞悪い話。

私が小学ぐらいでよくディズニーに連れて行かれた。
私自身はインドアだったのに親の見栄で無理矢理『家族全員で』連れてかれた。




乗り物もきらいで絶叫ものは発狂して拒否したがスモールワールドだけはダメだった。
自慢の妻と可愛い娘を毎年同じアングルで撮るためだ。

相変わらず混んでてやっと順番回って来たのに前の女がなかなか退かない。
私は普通に待ってたんだが痺れを切らした母が

「ちょっといつまでぶっ座ってるの?どきなさいよ」

「うちの子足悪いんだけど?(本当)」

女は黙って何も言わず、私と母を交互に見てるだけでたまにヘラヘラしてた。
それが母の逆鱗に触れたらしく、母は傘の先で女の人のふとももをグリグリし始めた。
たまに太い二の腕にもグリグリし始めた

「だからどけっつてるだろ!ほらどけ!失せろなんか喋れや根暗ブス!」

みたいなことを小さいけど低いハッキリ聞こえる声で言ってた。
女の人はビクビクしてたけどやっぱりどこうとしない。
すると後ろから従業員が車椅子回してきた。

女の人には両足が膝の下からなかった。
黒いロングスカート履いててわからなかった。

それを見てポカンとしてたら母が

「分かりにくい。それならそうといいなさいよね!本当やな気分!」

とその人に向かって言ってた。女の人は無反応だった。

乗ってる間

「喋れない・足がないなら首にそう書いたプレートでもぶら下げとけばいいのにね!」

「ああいう人はこう言う所に来ちゃダメなんだよ。みんなの迷惑になるからね」

ってずっと言ってた。それなら私はなんなんだと思いながら聞き流してた。

父と合流する寸前

「さっきお母さんがした事は私ちゃんとお母さんだけの秘密ね」

って言われた。その時、母の目は笑ってなかった。
後でお小遣いだと諭吉を貰った。
母に言われた通り誰にも話してない。

当時母は28歳のキャリアウーマンで仕事も家庭も円満で
それを外にアピールしたがる人だった。
いわゆる意識高い系だけど見た目は優しそうで人気もあったので
多分話しても信じてもらえないと思う。

だけどそれがあってから足の悪い私を富士山に登らせようとか体力系強要はしなくなった。

母と同い年になった今でもその一万円はある。
それが唯一、私の記憶が悪い夢と混合した産物ではないと証明してくれるから。


364 :名無し ID:RsA
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