大学時代、なぜか非常に人気のある男子学生がいた。
学部、ゼミ、サークルの垣根を問わず、あらゆる飲み会に呼ばれていた。
いわゆる、イッキするような体を張る盛り上げ要員ではなかった。
イッキや裸踊りをするわけでないのに
「飲み会にはアイツはいなくちゃならん!」という空気だった。
正直、自分は理解できなかった。
そいつと特に親しい間柄でなかったこともあるが
特にイケメンでもなく、特に性格がいいわけでもなく
むしろ周囲に迷惑をかけて
「でもアイツだからしょうがないな~」と許されているタイプの奴だった。
一度だけ飲み会でそいつの隣になったことがあった。
そいつに「お前、俺のこと嫌いだろ?そういうの何となくわかるんだよな」と言われた。
怒ってる、むかついてる、じゃなく、本当に普通に言われたから
こっちも普通に「や、嫌いじゃないけど、関わりたくないんだわw」と言った。
そいつはヘラっと笑って、それっきりだった。
そいつは留年を2回して6年生で辞めていった。
辞めた直後はそいつを惜しみ、恋しがる奴らで構内溢れかえってた。
1年も経つと、そいつの愚痴ばかりになり
2年経つ頃には、そいつに借金踏み倒された、女取られた、
窃盗されたと憎悪が渦巻いていた。
「人生滅茶苦茶にされた、殺してやりたい」って泣いてる奴までいた。
その後おれは卒業したんで目の前で見てないんだが
噂によると院生の前に再びそいつが出没して、金借りまくったあげく
また逃げていったらしい。
で、いなくなった直後は皆別れを惜しみ
1年も経つと「金返せ、疫病神、シネ!」になってたそうだw
江戸時代にもこういう奴がいて
妖怪とか貧乏神と呼ばれるようになったんじゃないかなーと思った。
590 :名無し@おーぷん 2016/02/06(土) ID:AdY
今まで生きてきて凄く衝撃的だった体験 その11