作文

引用元:僕らの知らない生活をする人たち 62人目
http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/kankon/1399791578/

189: 作文コンクールの審査員 2014/10/20(月) 13:11:31.86 ID:zM7uwyg+.net
むかし、作文コンクールの足切り審査員のバイトをしたことがあったのでその話。


小学校の夏休みの宿題とかで作文を書いて学校全体とかで送ったという経験があるかもしれません。
アレの足切り審査員です。大賞などを決める偉い人に読んでいただく用の作品を選別するのが仕事です。

バイトの期間は2週間くらいで、バイトに受かるためには書類審査→面接。
書類審査はぶっちゃけ学歴フィルター。
面接では過去の優秀作品を読まされて、その場で何故その作品が評価されているのかを端的に答えるというものでした。




バイト当日は絵、長文作文、短文作文と3部門を一斉に審査。
それぞれに15人くらいのバイトと、社員さん(?)が1人ずつっていう人数構成。
絵の審査員は美大生とか美術の教員免許持ち主婦。長文作文は国文学系の大学生。短文作文はその他文系の大学生。
私は教育学部だったので短文作文だったけど、バイトの内容的に短文作文のメンバーは心理や教育の人が多かったかな。

審査は作品を読んで点数を付けていくというもの。
表現、文章構成、内容みたいに評価ポイントごとに点数を付けていって、点数を書いた札を作品に貼っていく。
とにかく量が半端無いからサクサク進めないと終わらない。
審査は高学年より低学年の方が手こずっていたような印象があります(字の判読がハードル)。

ありがちだけど最初の方にいいなと思ったものも最後の方になるとそうでもなかったり、
一度切ったヤツを再び拾い上げたりと終始バタバタしていました。
惜しいと何度も思ったのが誤字、脱字、形式不備。
いくら内容が良くても上に上げる訳にはいかないので泣く泣く切っていました。
持ち物は筆記具だけしか言われてなかったけど、2日目から作文組は殆んどの人が電子辞書持ってきてた。
あと、私は絵には全く知識が無かったのですが、絵の審査担当の方々が一目見て模写だとわかったり規定違反の物が使われているってわかるのはすごいな、と思いました。

低学年担当だったので作文はすごく微笑ましいものが多くてやっていて楽しかったです。
けれど、私なんかの審査で大多数の作品を足切りしてしまっているので、上げる作品はあれで良かったのだろうかと今さら思うこともあります。


190: 鬼女まとめちゃんねる 2014/10/20(月) 13:16:30.48 ID:H9DVf/2E.net
>>189
興味深い
どういった経緯でそのバイトにたどり着いたの?
学生課とかで?


191: 作文コンクールの審査員 2014/10/20(月) 13:18:01.95 ID:zM7uwyg+.net
私はネットの求人で応募しました。
長期休暇中の募集だったので帰省中の大学生とかも多かったです。


192: 鬼女まとめちゃんねる 2014/10/20(月) 16:31:09.27 ID:T2xZbqy4.net
電子辞書がどうして必要なの?


193: 鬼女まとめちゃんねる 2014/10/20(月) 17:52:23.19 ID:YGPquwwE.net
>>192
読みづらい字が多くて予測変換機能を使ったんじゃね?


194: 鬼女まとめちゃんねる 2014/10/20(月) 17:53:26.00 ID:YGPquwwE.net
>>193
ごめん、「手書き入力」の間違い。


195: 作文コンクールの審査員 2014/10/20(月) 18:00:35.06 ID:zM7uwyg+.net
>>192
漢字や送り仮名、言葉の正しい使い方のチェックです。
書かれている言葉に何となく違和感があるなって時に結構使います。
たとえば「油をひいた」と「油をしいた」はどちらが正しいかといったものです。
口語では普通に使っていてもどちらが正しいか咄嗟にわからなくなってしまったようなものは、優秀な作品に限り必ず辞書を引きます。
審査員の先生に上げる作品は各部門各学年に数作品しかないので、こういった細かいものでも言葉のミスをしている作品は絶対に上げられません。

ですが言葉に違和感があってもその言葉が方言の場合が多々あるので、調べた結果方言だった場合は本審査に通すことができます。
むしろ地域ネタや方言は本審査では好印象のようです。あと変わった擬音とか。


196: 鬼女まとめちゃんねる 2014/10/20(月) 18:07:06.07 ID:T2xZbqy4.net
>>195
なるほど
でも小学生の作文でそんなことの間違いで上がらないってなんだか…
知って得する豆知識だわ
親や学校側もチェックしとけって話だよな


197: 作文コンクールの審査員 2014/10/20(月) 18:17:11.11 ID:zM7uwyg+.net
>>194
その用途ではほとんど使いません。判読不能は低学年ですと文も短く、変な文字でもひらがなや簡単な漢字程度なので頑張って読みます。
ですが3年生以上の作品では文章量も応募数も多いので余程のことがない限り上げられません。判読不能の字があった時点で誤字のレッテルを付けられて足切りです。

>親や学校側もチェックしとけって話だよな
書き直しなどを見てきちんとチェックしてある学校や保護者もいれば、斜め上のチェックが入っていたものもありますよ。
教員が作品を集めてそのまま提出というスタイルを取る学校もあるようで、おそらく保護者であろう字で書き直しの指示が書いてあったものを本人は消さずに提出してしまった作品は結構ありました。


199: 鬼女まとめちゃんねる 2014/10/20(月) 21:53:00.24 ID:Ts9fDzL3.net
>>189
その場ってどんな雰囲気です?
みんなで黙々と読んで点数を書いてるだけなんでしょうか。
わからない時や表現があったりするとみんなで考えてたりするんでしょうか。

いや、文章の評価って多分に感覚的なモノもあるだろうなと思うので、
雰囲気も影響があったりするのかな、と。


200: 作文コンクールの審査員 2014/10/20(月) 22:23:06.15 ID:zM7uwyg+.net
>>199
黙々と審査というよりは「こんなのあったよ」とか、しゃべりながら審査します。
1年生の短文作文担当が二人というようにジャンルと学年が同じものは大体二人組で審査するのですが、ペアになった人とはかなり話します。
ただ、長文作文の方は作品にある程度時間をかけないといけないため黙々と読んでいた気がします。
また、わからないものや独特の空気を持つ作品はペア以外の人にも見せて感想を聞いたりとかもします。
お察しの通り文章や絵の評価は感覚的なものが大きいので一人では決めないようにはしていました。

私のやったときの感覚ですが、文章の上手さで上位数%とアクが強い作品を最終日まで残し、そこから選別していったような感じです。
なのでよほどもので無い限りは文章の上手さのみで足切りしていたので慣れた中盤は黙々と、最後の最後は大討論会でした。


201: 鬼女まとめちゃんねる 2014/10/20(月) 23:21:11.26 ID:uqjzB6w/.net
>>189
うわあすごく興味深い話です
今お仕事されてますか?
その経験は役に立ちましたか?


202: 作文コンクールの審査員 2014/10/20(月) 23:34:41.98 ID:NpbI8ipD.net
>>201
小学生対象ではありませんが、今は教職についています。
子どもの生の声を読むことが出来たことは非常に貴重で遠回しながら役に立っているとは思います。

正直今でも信じられない話ではあるのですが、 身近な人間が読むわけではないという安心感からなのか、いじめの告発や本人も気が付いていない家族の不和などを書いた作品もひとつやふたつでは無い数がありました。
明るく元気な子ども像からかけ離れた作品が少数ながらもあったことが印象的でした。


204: 198 2014/10/21(火) 00:47:11.16 ID:NP7vrM+q.net
>>200
返信をありがとうございます。

失礼かも知れないけど、なんだか楽しそう。w
そういう審査って(やっぱり失礼なんだけど)偏見を持ってたのが払拭されたというか。
大切に評価してくださってるんだと。なんだかありがとうございます。

それにやっぱり文章がお上手ですね。読んでて面白い。