泣く女の子

引用元:今まで生きてきて凄く衝撃的だった体験 その22
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/kankon/1524481841/

621: 鬼女まとめちゃんねる 2018/06/27(水)09:59:26 ID:9wj
子供の頃、親が学校に乗り込んでいたのを20年越しで聞かされたこと。

小学生のときに学校の教職員の人が自殺した。
先生とかではなく、給食のおばさんとか用務員のおじさんとか、事務方の人とかそんな感じの人。
直接的にあんまり関わることはなかったんだけど、まあ挨拶したり世間話をする程度くらいの人だったと思う。



人によっては、キティかと思うかもしれないけれど、我が家の教育方針は

『亡くなった人は残念であるけれど、可哀想ではない。可哀想なのは残された家族の方だ』

という考えで、何回も命を自ら絶つということはこういうことだと言われた。

その亡くなった人のお子さんは同じ学校に通っていて、何週間も学校に来なかった。
親の言った[こういうこと]っていうのは、家族を何週間も日常生活に戻すのに時間も心の傷も負わせるっていうことだった。

小学生にしてはそれなりに親しい人の死を、全校集会で黙祷して悲しんだ。
私もその人と世間話もしたことあるし、教職員として助けてもらったこともある。
だけど、私は親の教育方針をバカ素直に守っていて、朝礼で熱血教師がみんなの涙を誘い、みんなが涙を流す中、私1人がぼーっとしていた。
それに気づいた教師が私をみんなの前で非難したが、子供なりに親に言われたことを守ろうとして反抗した。

色んなことを言われた気もするけれど、一番覚えているのは

「お前もお前の親もおかしいんじゃないか?」

の一言だった。

悔しくて泣いたら、今度は

「最初から素直に泣いておけ。意地なんか張らなくて良い。みんな同じように悲しいんだ」

って言われて、まるで自分が[亡くなった人の死を悲しんでいたのだが、意地を張って涙を流さなかった]という美談に持っていかれたことがさらに悔しくて、泣くしかなかった。

帰宅してから、夕食時に親にそのことを話ししたら、次の日父親が学校に乗り込んだ。

父「日頃、教育で子供たちに命を断ってはいけないと教えているのはそっちだ。我が家もその意見に賛同するからこそ、そう教えている。それなのにうちを頭おかしいと言うのはどういう了見か」

担「それとこれは話が別で、自分は人の死を悲しまない〇〇(私)さんの態度を注意しただけ」

父「涙を見せないから悲しまないと。それは貴方の勝手な偏見だ。私は昨夜泣きながら『知っている人だったから悲しかったけれど、家族を差し置いて自分が親しかったようなふりをして泣きたくない』と訴えた子供の意見が間違っていると思わない」(あんまり覚えてないけれど、そんなことを泣きながら訴えたらしい)

父「それなのに貴方は泣かない子供をみんなの前でキティ呼ばわりして、家族のことまで罵った。キティなのは貴方の方だ。日頃学校で差別やイジメは良くないと、多種多様、十人十色を認めていくような授業を道徳で教えているのはそちら」

担「しかし、悲しみをみんなと共有するということは協調性にも繋がります。むしろ〇〇さんは少し協調性を学んだほうが良いと思いますけども」

父「ようは教育のダシに人の死を利用しているということですか。我が家の教育方針と貴方の教育方針は決裂しました。子供には貴方の言うことは一切聞く必要はないと説明します。もし我が家に不幸があったとしても、貴方みたいな人間には絶対泣いてほしくないですけどね。考えただけで虫唾が走るし、私は貴方を刺すかもしれない」

こんな感じで、担任と父親の意見は決裂したらしい。

当時はまだ先生がそんなに弱い立場ではなかったから、謝ってくることもなく。
それ以降その担任からは明らかな冷遇を受けて卒業したが、結局この歳までその理由を知ることなく行きてきた。
そんな感じで終わったから、スカッとする内容ではなかったかもしれないけれど、基本的に学校行事のことは母に任せきりだった父が学校にまで乗り込んだ話を、酔った勢いで初めて聞いたのが衝撃的だった。


624: 鬼女まとめちゃんねる 2018/06/27(水)12:28:58 ID:waq
>>621
良いお父さんだね


625: 鬼女まとめちゃんねる 2018/06/27(水)15:29:01 ID:9wj
>>624
ありがとう。
自分的には父の教えが間違ってるとは思わないけど、人の悲しみを共感しないというのはどうなんだろうとも思う。
自分のために学校に乗り込んでくれた父の話は我が家としては美談だけど、周囲からしたらモンペなのかもしれないと思って、ちょっと不安だったから嬉しい。