きちがい

14/02/03
宅配業者で働いている知人が話してくれた話。

あるお宅に荷物を持って行ったんだけど不在だった。数時間後、またその近辺に配達があったので、ついでだと思いその不在だった家に電話を入れた。

すぐにその家の奥さんらしき人が出て

「今朝はすみませんでした~」

と言った。

感じのいい人だなぁと思い、これから行く旨を伝え家に向かった。


インターホンを鳴らし、すぐ出てくるだろうと待っていたが音沙汰がない。何度鳴らしても出ない。仕方ないと思い、あきらめて別の場所を回った。

その後夕方またその近辺を通ることになり、もう一度そのお宅に電話を入れた。奥さんはまたすぐ出て

「さっきはすみませんでした~」

と言った。知人がこれから行く旨を伝えようとすると

「さっきはぁ~すみませんでした~」

「すみませんでした~~」

「すみませんでした~~~」

を連発してきた。

「私ねぇいたんですよ。でもすみません、なんかすみません」

「申し訳ないですぅ。ほんと私すみませんでしたぁ」

知人が

「あの…」

と言おうとすると

「すみませんでしたぁ」

と言ってくる。

とりあえず

「今から行きますので」

と伝え、憂鬱ながらも家に向かった。インターホンを押すとやはり出なかった。

帰ろうとすると視線に気づいた。ドアのすき間からおばさんがこっちをじーっと見てる。そしてでっかい声で

「お前のせいでゆっくり糞もできねぇ!!」

って怒鳴られたらしい。

電話では物凄く上品そうな感じの良さそうな人だったので、びっくりしたと言っていた。

結局その荷物は別の従業員が持って行った。


330: 本当にあった怖い名無し ID:EwadkolDs/0
ほんのりと怖い話スレ その100