駐車場

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おさかなくわえた名無しさん 2015/04/02(木) 20:42:06.95 ID:BbTrhHsn5
私と旦那は、義父の経営する保育園に勤めている。
私は元銀行員で事務、旦那は栄養士で調理員だ。

毎週水曜日、地域の店が揃ってお買い得になるので、
昼から一緒に食材などの買い出しに出かける。
とある店から出てくると、入店時には開いていた隣の駐車スペースに、
ナナメにこちらに寄せて軽が停まっていた。

後部座席のクーラーボックスに、大量の牛乳パックを詰めなきゃいけないのに、
すごく邪魔な位置だったが、停めるの下手な人っているよな、と旦那はドアを
当てないように注意深く開いて、牛乳パックを移し始めた。

すると、帽子から靴まで赤で統一されたおばさんが帰ってきて、
車体に傷がついてる!弁償しろ!と騒ぎ始めた。
当然、傷つけないように考慮してたこっちは反論する。
その傷というのは、小指の爪の先っちょほどのもので、
そもそも開いたドアが当たるような位置ではない。

こちらがいくら言い聞かせても、逆上の度合いを深めるばかりで、
そろそろ警察とか呼んだ方がいいかなと思っていると、
おばさんが旦那の顔に唾を吐きかけた。

すると旦那、ティッシュで唾を拭き取りながら、

「分かりました。どうしてもこの傷が、うちの車がつけたものだと
仰るのですね。…じゃあ実験してみましょう。」

そう言うと、うちの車の後部ドアを勢い良く開いて、
おばさん車の土手っ腹に思いっきりぶつけた。

「見て下さい。これが今のでついた傷ですが、お宅が仰るのとまったく位置が
違いますね?
つまり、その傷は私達がつけたものではない。お分かりですね?」

おばさんポカーン。

旦那はそう言いながら、食材の買い出し費用が入ったバッグから、
千円札数枚を引き出すと、おばさんにパッと投げ、

「今ついた傷はこれで充分でしょう」

こちらを向いて、

「さ、行こ行こ」

とさっさと車に乗り込み始めたので、私もやや放心状態のまま、
助手席に乗り込み、その場を離れた。

後からうちの旦那、

「あー、やっちゃった。保育園の財布から投げちゃったよ」

と、しぶしぶ自分の財布から補填していた。五千円投げていたらしい。

あんまりガッカリしているので、その日の夕食は、旦那の好きな牛スジカレーにした。
普段温厚な旦那の、意外な一面を垣間見た気がした出来事でした。


胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!(131)